S・F邸

「仲間が集う、お花見が楽しめる家」この住宅を設計する時のコンセプトです. 車の町、豊田市の郊外で母親と妻と三人で暮らす当事者は、学生時代、ラグビーの練習中に事故に遭い、それ以降の四半世紀、車椅子生活を送っている。当初の家は入院中に両親が自宅前の道路を隔てた畑をつぶして建ててくれた物だった。当時としては珍しいバリヤフリー対策が施されていたが、体力の衰えを感じるようになった近年においては満足できるものではなかった。母親も高齢になり、膝に故障を抱え、毎晩、息子夫婦のところへ夕食に出かける生活も辛くなり始めていた。そんな状況から母親が住んでいた築70年の家を改築して同居することとした。

当事者からの要望は、見晴らしの良い2階に住みたい、気兼ねなく日光浴できるデッキがほしい、書斎がほしい、家族や友達が集まりやすく楽しい家にしたい、というものだった。妻からは明るいキッチンにしてほしい、母親からは、思い出多い以前の家の建具を使ってほしいという要望が出された。

設計者を含め家族全員の共通の想いは「裏の桜を我が家の桜に!」だった。敷地の北側には大きな寺があり、境内には毎年花を咲かせる桜の大木が何本かある。この桜が眺められる家にすることを第一に考え、花見やバーベキューを楽しみに友達がやってくる開放的な家を目ざした。

建築主
所在地 愛知県豊田市
延べ面積 224.29㎡
構造・規模 鉄骨造 2階建て